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2010.6.4

平成22年度JTEC第1回講演会報告


Ⅰ 講演会テーマ


ICT分野における国際協力の実践と持続的成長への貢献

Ⅱ 開催の趣旨


JTECは設立以来情報通信基幹インフラ整備を中心に開発途上国の持続的成長に貢献してきました。近年、途上国の情報通信基盤は主要都市を中心に着実に整備されつつあります。

今後の情報通信分野の国際協力では、この基幹インフラを踏まえた各種の社会基盤の整備・構築が求められており、各分野において当該国の個別のニーズに対応したきめ細かな支援が必要となっております。

そこで、今回は今後の国際協力おける ICT社会インフラの整備・構築と案件形成への貢献をテーマとしました。

特に、前回の「講演会」において出席者から、「内海理事長の話をもっと聞きたい」との要望がありましたので、内海理事長から直接国際協力に対する信念と考え方を語って頂きたいと思い、今回理事長の講演を設定いたしました。


Ⅲ 開催日時

平成 22年6月2日(水)14時~17時10分

Ⅳ 開催場所 五反田ユーポート

Ⅴ 講演会概要
  今回の講演会は今年度の情報通信月間参加行事として開催いたしました。平日の午後でしたが
  80名近い参加者がありました。出席者の皆様、御協力有難う御座いました。
  国際協力も漸く「総論賛成、各論検討」の段階から脱却し、無資源国「日本が生き残るため必要不可 欠の行動」との共通意識が形成されてきています。
  今後はそれぞれの構成員が具体的に何を為すべきかが課題です。この講演会が皆様の理解と行動の一助になれば幸いです。
   個別の講演概要は以下の通りです。

(1)21世紀における国際協力の新たな意義と役割について
    (何ゆえICTの国際協力をやらなければならないのか)
内海 善雄 ( JTEC理事長):

     内海理事長からは ITU事務総局長の選挙や活動を通して、 国際協力は世界の中で 日本が 生き残るための必要不可欠の活動であることをリアルに話していただきました。また、ICTは開発途上国の持続的発展の基盤となる共通の社会インフラなので、 「友好国を増やす」という信念のもと、 日本はもっと自信を持って日本の得意とするものを世界に展開して欲しいといわれました。又、開発途上国に対する国際協力の分野では、JTECのような「中立」的機関が極めて重要且つ利用価値があると強調されました。

(2)地上デジタル放送日本方式の 国際展開について
 巻口 英司 (総務省情報通信国際戦略局 際経済課長 ) ( pdf ):

     巻口課長からは冒頭、前日の6月1日に南米のパラグアイが地上デジタル放送に日本方式の採用を
    決定し、日本方式の採用国は8カ国になったという報告があり、総務省が中心となってオールジャパンで推進している 地上デジタル放送日本方式の国際展開の現状と展望が紹介されました。
    今後の国際展開は,「国」のトップを含む関係省庁が連携し、インフラのみならず利用分野も含む民間が一体となって「売り込み」活動を進める事が重要と話されました。

(3)カンボジアおける ICT国際協力の展開について
  布施 誠 (三和電子(株)モバイル事業部 担当部長、元カンボジア国派遣 JICA専門家)( pdf1 , pdf2 ) :
    布施様からは長年にわたる国際協力の実践の御経験を踏まえて、カンボジア閣僚評議会・国家ICT開発庁(NiDA)のICT能力向上(Capacity Development)プロジェクトを通じた国際協力の課題と展望を聞くことができました。特に今後のODAの展開では、ODAとBOP(Base of the economic Pyramid)の組み合わせが一つの方向性を示していること、そしてODA「人材の強化」が絶対的に重要であると話されました。

(4)ラオス国におけるICT利活用促進に向けたe-health関連の取り組みについて
 金澤 智昭 (JTEC第一技術部長)( pdf ):

     金澤部長からは総務省支援による調査活動を契機とする「ラオス保健省ICTマスタープラン策定支援」に始まり、APTの共同研究プロジェクトを経てAPTパイロットプロジェクトに採択され、現在実施中のe-healthの取り組みについて紹介がありました。会場の佐賀教授から、このプロジェクトの成果を継承する実際のシステムの整備にいかに繋げるかが課題である。実際のODAに繋がなければならないと強調するコメントがありました。