近年、自然災害が世界的に増加し、特に、開発途上国においては、一般市民に緊急情報を伝達する、防災システムの導入が重要な課題になっています。JTECでは、長年にわたる現地のニーズ調査をもとに、通信と放送を連携させたソリューションを打ち出し、システム開発、および現地への導入支援に取り組んでいます。
JTECでは、本システムのプロトタイプを開発し,中米のエルサルバドル、ニカラグアにおいて、現地の国営放送局への実装に成功しました。スイスの国際協力機関との技術協力により、リアルタイムの緊急地震速報の伝達が可能となっています。現地政府は、本システムの技術的可能性を高く評価し、今後、セルブロードキャスト機能の活用もあわせて、放送とモバイルを相互に補完連携させて緊急情報を伝達するシステムの実証実験を、両国で協力して実施する計画です。
これにより、開発途上国において、ルーラル地域など携帯電話が普及していない地域でも、また、災害時においても「いつでも、どこでも、いち早く」緊急情報を伝達できる、トータルシステムの実現を目指しています。JTECでは、現地と協力して本システムの技術検証を深めるとともに、運用の定着をもサポートすることで、開発途上国での防災・減災に貢献していきます。